トップ 社労士も応募歓迎!厚労省 係長級職員(一般職相当)採用選考のご案内

社労士も応募歓迎!厚労省 係長級職員(一般職相当)採用選考のご案内

はじめに

厚生労働省では、本省における政策立案・実行を担う係長級職員(一般職相当)を、経験者採用として募集中です。本募集において、社会保険労務士資格を有する方の活躍が強く期待されていることをご存じでしょうか。

労働・雇用、年金・社会保険、働き方改革、ハラスメント対応など、まさに社労士の専門性と親和性の高い政策分野において、行政の中枢で制度設計・実行に携われる可能性があります。 本稿では、募集要項で明示されている「社労士資格者歓迎」の背景・意義、期待される役割、応募上のアピールポイントなどについて整理します。

また、行政で働くことは、単なるキャリアの転換ではなく、社労士としての専門性を一段深め、社会的影響力を拡げる実践の場となり得ます。11月にオンライン説明会が開催される予定ですので、ご興味のある方は参加してみてください。

1. 採用概要

項目 内容
募集職種 係長級職員(一般職相当)
採用予定数 一般行政事務区分で約22名、情報セキュリティ・IT関係区分で約1名程度(全体でおよそ23名程度)
採用予定日 令和8年4月1日から6月1日の間(希望等を考慮)
勤務地/配属 主に厚生労働省本省の内部部局(将来的な異動の可能性あり)

2. 職務内容・配属分野

区分 主な職務内容
一般行政事務区分
  • 官房、衛生、福祉、医療保険、年金、雇用環境・均等、職業安定などの分野での企画・立案・調整・総務系業務
  • 人事・給与・労務管理、ワーク・ライフ・バランス施策、職員定着支援、ハラスメント対策、採用実務等の業務(人事分野)
  • 厚労省の統計政策、予算・決算、情報政策・ICT化・情報セキュリティ対応など(官房・統計・情報政策分野)
  • 福祉制度・地域福祉、障害者施策、介護保険、遺族援護事業など(福祉分野)
  • 医療保険制度、病床機能・医療確保、診療報酬制度、制度運用・政策支援等(医療保険分野)
  • 年金制度、年金運用・制度設計、国際社会保障協定等(年金分野)
  • 働き方改革、男女均等、ハラスメント対応など(雇用環境・均等分野)
  • ハローワーク支援施策、雇用保険運用、人材育成支援、求人紹介支援など(職業安定分野)
情報セキュリティ・IT関係事務区分 ハローワーク業務処理システムの開発・運用、ICT企画・セキュリティ対応などを担う部門への配属の可能性があります。情報系の実務経験・プロジェクト運営経験が求められます。

3. 応募資格・条件

以下の要件をすべて満たす必要があります(区分により追加要件あり)。虚偽記載があれば受験資格・採用取消となる可能性があります。

(1) 基本応募資格(一般行政事務区分)

  • 大学、短大、高専又は高校卒した者及び同等の学力を有すると認められる者
  • 卒業後、勤務年数要件
    • 大学卒業者 → 7年以上
    • 短期大学・高専卒 → 10年以上
    • 高等学校卒 → 12年以上
  • PCソフト(Word、Excel、PowerPoint、Teamsなど)のうち2種類以上を操作でき、かつ業務経験があること
  • 事務職としての職務経験(総務、人事、企画、会計、営業・販売関連事務など)が、平成31年4月1日以降に通算1年以上あること(通算可、ただし6か月未満や週20時間未満の勤務経験は除く)

4. 選考スケジュール・方法

  • 第3期 応募受付期間:令和7年10月31日(火)~11月13日(木)11:59まで
  • 第4期 も今後予定されています(11月14日~11月27日を予定)
  • 第1次選考:身上申立書・職務経歴書等による経歴評定
  • 第2次選考:適性テスト → 個別面接(1月13日~1月26日実施予定)
  • 最終合格発表:2月2日~2月6日

5. 問い合わせ・リンク先

問い合わせ先 厚生労働省 大臣官房人事課 人事管理調整係(係長級職員採用選考担当)
電話(受付時間) 03-3595-3507 (9:30~18:00、土日祝日除く)

関連URL

「社労士資格者歓迎」として明記されている分野・文言

募集要項・関連資料を確認すると、社労士資格者が特に歓迎・有利とされる分野がいくつか明記されています。以下はその抜粋と特徴です。

配属・業務分野 明記されている文言 補足・重み
人事・給与・労務管理
(官房/人事部門)
「人事・給与関係業務 … 社会保険労務士の資格を有する方 … の活躍が期待されます。」 職員の労務管理、勤務制度設計、評価・処遇制度、ハラスメント対策など、社労士の専門知見が直結する実務分野です。
雇用環境・均等分野 「労務管理の実務経験を有する方、社会保険労務士の資格を取得されている方 … 応募が期待されます。」 働き方改革、男女共同参画、ハラスメント対応、同一労働同一賃金など、労務制度・法令運用に関わる政策領域での実践的知識が求められています。
年金分野 「社会保険労務士資格や年金アドバイザー資格等を有する方 … 活躍が特に期待されます。」 年金制度設計、保険制度の見直し、社会保障全体を俯瞰する政策業務において、制度運用・実務知識を有する人材が強みとなります。
職業安定・ハローワーク支援分野 「社会保険労務士又はキャリアコンサルティング等の資格を取得されている方 … 応募が期待されます。」 雇用保険制度、求職者支援、就労支援、企業支援策など、労働市場の現場と行政の接点となる業務に関わる可能性があります。

このように、募集要項では「社労士資格を有する方は活躍が期待される」と明言されており、制度運用・労務・労働・保険制度分野における“専門知見”が強く重視されていることが読み取れます。

なぜ厚労省が社労士資格者を歓迎するのか ― 背景と狙い

以下の観点から、厚生労働省が社労士資格者を採用ターゲットとする理由を整理できます。

  1. 制度運用・現場対応能力の備え
    社労士は、社会保険・労働法令・年金制度・労務管理など、実務ベースで制度運用や個別相談対応を行ってきた経験を備えています。行政においても、細やかな制度解釈、クライアント(国民・企業)対応、複雑な事例処理等が発生するため、実務知見がある人材は即戦力になりやすいと考えられます。
  2. 行政と実務者の橋渡し的視点
    社労士は、企業や個人の立場で制度を使い、課題・制度の落とし穴を体感している立場にあります。その視点を政策設計・制度改正に反映できれば、現場性を意識した行政運営につながります。特に「制度を作る側」として、現場課題を伝えられる存在は政策の質を高める役割を果たします。
  3. 専門性の多様性と政策広義性
    厚労省では、雇用・労働・年金・社会保障・医療・福祉など多岐にわたる政策を扱います。社労士資格者が持つ制度知識・実務経験は、複数分野横断的に活用できる資産となります。例えば、労働政策と年金政策をつなぐ議論、人事制度と働き方改革を連携する制度設計など、複合的な視点を持つ人材が求められていると想定できます。
  4. 人事・組織運営改革・働き方改善の推進力
    省内の人事・労務業務、働き方改革、ハラスメント対策、両立支援制度設計などは、まさに社労士の知見が直結するテーマです。募集要項でも、これらの業務を担当する部署で「社労士資格者歓迎」の文言が出されており、行政内部の人材・制度改革を担ってもらいたい期待が見えます。

社労士の知見・経験を、国の制度設計・実行の現場で活かしたいとお考えの皆さまにとって、この厚労省の係長級職員採用はまたとない機会です。制度を“使う側”から“作る側”に転じ、社会保障・労働政策の未来を共に担う一歩を踏み出してみませんか。

応募をご検討の方は、募集要項・選考案内をご確認ください。