近年、男性の育児参加が社会的に重要視され、多くの企業が従業員の仕事と育児の両立を支援する取り組みを強化しています。
日本経済団体連合会(経団連)は、2023年12月21日に「仕事と育児との両立支援 事例集 ―男性の家事・育児の促進に向けて―」を公開し、企業の先進的な取り組みを紹介しています。
この事例集は、男性の家事・育児参加を促進するための企業の具体的な施策をまとめており、以下のような取り組みが紹介されています。
多くの企業が、男性従業員の育児休業取得を推進しています。具体的には、育児休業取得を奨励する社内キャンペーンの実施や、取得しやすい職場環境の整備などが行われています。これにより、男性の育児参加が進み、家庭内での役割分担の見直しが促進されています。
柔軟な働き方を可能にするため、フレックスタイム制やテレワークを導入する企業が増えています。これにより、従業員は子どもの送迎や家庭の事情に合わせて勤務時間を調整でき、育児と仕事の両立がしやすくなっています。
育児短時間勤務制度や子の看護休暇など、育児に関する社内制度を整備する企業が増えています。これらの制度は、育児中の従業員が安心して働ける環境を提供し、離職防止や従業員満足度の向上につながっています。
男性の育児参加を促すための社内啓発活動も重要です。セミナーやワークショップを通じて、育児の重要性や育児休業のメリットを共有し、社内全体の理解を深める取り組みが行われています。
管理職の理解とサポートは、男性の育児参加を促進する上で不可欠です。管理職向けの研修やガイドラインを設け、部下の育児休業取得を積極的に支援する風土づくりが進められています。
地域の子育て支援団体や行政との連携を強化し、従業員への情報提供やサポート体制を充実させる企業も増えています。これにより、従業員は多様な支援を受けながら育児と仕事を両立できます。
企業内での取り組みの成果や課題を定期的に共有し、改善を図ることも重要です。従業員からのフィードバックをもとに制度を見直し、より良い支援体制を構築する努力が続けられています。
この事例集は、顧問先訪問時の話題提供としても良い材料になるかもしれません。企業の人事担当者や経営者にとって、育児支援の最新動向を知ることは、働きやすい職場づくりのヒントになります。訪問時にこの情報を共有することで、より実践的なアドバイスができるかもしれません。
経団連の「仕事と育児との両立支援 事例集」は、以下のリンクからご覧いただけます。